コラム

2024/11/02 コラム

犯罪被害者支援全国経験交流集会に参加しました

11月1日に静岡県の沼津市で開催された犯罪被害者支援全国経験交流集会に参加してきました。
経験交流集会は毎年度1回、全国各地の弁護士会が持ち回りで開催しており、昨年度は1月に沖縄で開催され、今年度は静岡での開催になりました。

今年度のテーマは関係機関の連携で、弁護士会、警察、検察庁、市町村、被害者支援団体等が被害者支援のためにどのように連携していくべきかについて議論が交わされました。

ここ数年、各地の弁護士会と警察や検察庁との間で被害者支援に関する協定が締結されたり、都道府県や市町村の犯罪被害者等支援条例に基づいて自治体での支援が拡充されたりと、犯罪被害者の支援体制は急速に強化されてきています。
もっとも、個々の組織ごとに制度ができても各関係機関同士の連携がうまくいっていなければ、制度は十分に機能しません。
そのため、各機関ごとに定期的に協議の場を持ち、意見交換を行うなどの活動を通して、いつでも相互に協力を求め合える関係性を構築していくことが重要になります。

札幌弁護士会では、警察や検察庁、被害者支援団体、臨床心理士会、保護観察所などと定期的に協議の場を持ち、充実した連携体制を構築できるように務めています。
また、各地の市町村に犯罪被害者等支援条例の制定を要請し、自治体における支援が充実するように努力を重ねています。
しかし、広い北海道では、札幌弁護士会の活動だけで道内の隅々まで支援の輪を広げることはできません。
旭川、釧路、函館の各弁護士会や道内の各地検、北海道や各地の市町村との連携など、まだまだ取り組むべき課題が残されていることを感じさせられました。

Copyright © 弁護士 佐藤 敬治(札幌双葉法律事務所 所属)