2023/12/26 コラム
ドライブレコーダー映像の保存を!
気温が下がって道路の凍結が続き、交通事故を見かける機会が多くなってきました。
万が一の交通事故に備えて車にドライブレコーダーを装着している方も多いかと思います。
ドライブレコーダーが普及したことで、事故の状況が客観的に記録され、交通事故の過失割合の判断に役立てられるようになってきています。
ただ、法律相談の場では、ドライブレコーダーを装着していたにもかかわらず、映像が残っていないというケースが散見されます。
多いのは、事故直後に相手方が非を認めていたので、安心しきって映像を保存しておかなかったというケースです。
事故直後に当事者ご本人が非を認めていたとしても、後になって対応が変わることも珍しくはありませんし、賠償金の支払のために保険会社が介入してくると、保険会社から思わぬ過失割合の提示を受けることもあります。
ドライブレコーダー映像を残していなかったがために裁判での争いにまで発展してしまうこともあります。
また、ドライブレコーダー映像は警察に提出したので、手元に控え残していなかったというケースも注意が必要です。
警察に提出した証拠は捜査資料になりますので、後になって返還を求めたり、複製を求めても、そう簡単には手に入りません。
刑事事件としての処分が決まった後で、検察庁で記録の謄写手続をとることで開示されることもありますが、実際に開示を受けるまでには時間を要します。
事故に遭ってしまったときは、ドライブレコーダーの映像をしっかりと保存しておくことを第一に考えていただきたいと思います。